2

症例紹介 犬の胆嚢粘液嚢腫

症例は13歳♂の柴犬です。

2-3日前からの急な元気食欲の低下を主訴に来院されました。身体検査にて、顕著な腹部痛と黄疸を認め、血液検査にて顕著な肝炎所見、超音波検査にて胆嚢の重度拡張とキウイフルーツ様所見が認められました。

診断:胆嚢粘液嚢腫肝後性黄疸急性肝炎

胆嚢粘液嚢腫が根本の原因であり、放っておくと破裂して命にかかわる腹膜炎を起こしかねないため、緊急手術を実施していきました。

胆嚢はパンパンに拡張しており、いつ破裂してもおかしくない状況でした。胆嚢内容物はとても粘調性が高くチューインガム状に変性しておりました(通常はサラーとした液状です)。胆嚢を切除し、胆管の開通を確認し、肝臓を一部生検切除し終了としました。

IMG_6968

術後は順調に回復し、4日目には退院できました。術後14日目の抜糸時にはいつもと変わらないくらい元気も食欲も回復しました。病理検査では胆嚢粘液嚢腫および胆管周囲炎との診断で、腫瘍性疾患はありませんでした。

IMG_6984 IMG_6983

 

胆嚢粘液嚢腫はおなかの中で破裂してしまうと本人の状態も悪化し、手術の難易度も上がり、救命率がガクッと下がります。見つけたら早急に手術して破裂する前に対処することが一番のカギだと思います。本症例も発見してすぐに対処できたことがスムーズな回復につながったと考えられます。

変わったこと気になることがあればいつでもご相談ください!よろしくお願いいたします。