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症例紹介 猫の直腸腺癌②

症例は16歳の三毛猫ちゃんです。

間欠的な嘔吐と便が出づらく、うんちに血が付くとのことで来院されました。直腸検査にて、肛門から7-8cm入ったとこの腸管が全周で硬く肥厚しており、顕著に狭窄しているのが認められました。小指が通らないくらい狭くなっていました。

高齢猫ちゃんにこういう所見が認められる場合、多くは直腸の腫瘍が考えられます。症状の改善および原因の追及を目的に、外科的処置を実施していきました。この場所にアプローチする方法は、肛門から直腸を引っ張り出し、病変部を切除していくプルスルー法です。癌の疑いも強いため、直腸全層を切除していきました。

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手術部は肛門より引っ張って処置をしているので、外からの見た目は術前も術後も変わりありません。

(術前)

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(術後)

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術後の回復は良好で3日目には退院できました。

病理検査結果は予想通り”直腸腺癌(直腸がん)”という悪性の腫瘍でした。脈管内の浸潤はなく、切除マージンはきれいでしたが、腸管の外側に腫瘍細胞が一部露出しているとのことで、再発や転移に注意したモニタリングが必要になっていきます。

 

手術から1ヶ月経つ頃には、吐くことはなくなり、元気や食欲も回復し、親指くらいの太さの便が出るようになっているとのことでした。直腸検査でも狭窄はわずかで血が付着することもなくなりました。

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高齢での血便や排便障害は注意が必要ですね!!変わったことがあればいつでもご相談ください。

よろしくお願いいたします。