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犬の子宮蓄膿症

症例は5歳のMix犬です。

昨日から元気・食欲がなく、陰部から出血するとのことで来院されました。身体検査にて、陰部からは血交じりの膿が大量に排出されており、顕微鏡検査にて大量の炎症細胞と細菌が認められました。

診断:子宮蓄膿症

子宮蓄膿症は避妊をしていない雌の犬に高齢になるにしたがって発症リスクが上がっていきます。治療が遅れると重度の細菌感染によりSIRS、敗血症、多臓器不全(DIC)を引き起こし命にかかわる重篤な状態に陥ることがあります。よってそうなる前に早期に外科的切除により卵巣と蓄膿子宮を摘出することがなによりも重要です。

 

本症例も即日手術を行っていきました。顕著に腫大、充血した子宮と左右の卵巣を摘出しました。

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感染巣の除去が済めば、後は本人の体力が戻るのをサポートしていくことになります。点滴や鎮痛剤、抗生物質などを使用します。本症例は手術翌日より食欲も出始め、入院2日目には退院することができました。

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今回の症例は5歳での子宮蓄膿症の発症でした。重症化する前に病気を発見し、早期治療ができたことがスムーズに回復できた一番の要因だと思います。比較的若い年齢でも鑑別疾患にしっかり入れることが大切ですね。

愛犬・愛猫ちゃんに変わったことがあればいつでもご相談ください。よろしくお願い致します。