症例は6ヶ月齢のMixです。
でべそがあるとのことで来院されました。身体検査にて上腹部臍部に一致して柔らかい膨らみが確認されました。
診断：臍ヘルニア
臍ヘルニアは、胚形成の異常によって臍帯輪が閉鎖せず腹部外壁の欠損が生じ、腹腔内容が突出する状態です。通常先天性であり、遺伝性であると考えられています。脂肪組織のみの突出であれば症状はありません。腸管の絞扼や閉塞が生じると緊急性が出てきます。
本症例も本人は特に気にしている様子はなく、痛みもありませんでした。軽い圧迫によりとびだしている脂肪は腹腔内へ戻すことも出来ました。去勢手術のタイミングで一緒に整復することとしました。
〔手術前〕
〔手術後〕
とびだしている脂肪を腹腔内へ戻し、欠損している腹壁を新鮮創にして縫い合わせます。しっかり塞いであげれば再発することはありません。術後も問題なく元気に生活しています。
愛犬・愛猫ちゃんに気になることがあれば何でもお気軽にご相談ください。よろしくお願い致します。