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猫のひも状異物+瓜実条虫寄生

症例は6ヵ月齢のMix猫ちゃんです。昨日の夜から何回も吐いており、元気や食欲もなく、水も飲んでいないとのことで来院されました。

各種臨床学的検査を実施したところ超音波検査にて、一部腸管がよじれて不整にうつっている所見が認められました。

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正常な腸管はきれいな5層構造が認められます。

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診断:ひも状異物による腸管閉塞(疑い)

ひも状の異物は放っておくと腸がよじれ閉塞し、血流が障害され壊死していき、最終的には腸が穿孔し内容物が腹腔内に漏出し強い腹膜炎や敗血症を引き起こし、重篤な状態に陥るリスクがあります。早期に外科的介入が必要になります。

 

本症例もこのまま入院し、緊急手術を実施していきました。

腹部正中切開にてアプローチし、腹腔内を確認しました。空腸領域で広範囲にアコーディオン状によれた腸管を認めました。

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メスで小切開を加え、赤い固いひもと白色のもろいひも状物を摘出しました。

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摘出後は丁寧に縫合し、漏れがないか確認し、定法通り閉腹し終了としました。

術後に摘出した異物を確認したところ、赤いひもはビニール製の異物で、白色のものは長い瓜実条虫という寄生虫でした。

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術後はしっかり点滴して腎臓などの臓器を保護しつつ、腸管が離開しないか注意してみていきます。経過はスムーズで術後3日目には元気も食欲も戻り退院できました。

 

今回の症例はひも状異物・腸閉塞でした。誤食した赤いひも自体はそんなに長くはなかったですが、それに絡みついた長い瓜実条虫により閉塞範囲が拡大し状態が悪化したと考えられます。早めに診断し対応できたことで大きな問題を起こさず回復できたと考えられます。

異物の誤食はどんな犬猫にも(特に若齢)起こりうるものです。愛犬・愛猫ちゃんが変わったものを食べてしまった時は早めにご相談ください!!よろしくお願いいたします。