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犬の脾臓腫瘤

症例は14歳のトイプードルです。健康診断(ペットドック)にて、脾臓に大きさ1-1.5cmのできものが見つかりました。

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臨床診断:脾臓の腫瘤

脾臓という臓器は血流が豊富で、かつできものは血管が脆くなっていることが多いため、良性であれ悪性であれ破裂・出血する前に摘出することが進められます。また、破裂する腫瘤の7割は悪性腫瘍であるということも統計的に分かってきています。

 

本症例も早期に外科的摘出を実施していきました。高齢であり、心臓病や気管の問題などを持っていたため麻酔管理には十分注意を払って手術を行いました。

脾臓に出入りする血管を丁寧に処理して腫瘤と一緒に脾臓を全摘出していきました。

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摘出後は出血が無いことを確認し、定法通り閉腹し終了としました。

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病理検査:脾臓のリンパ結節性過形成

結節性過形成は中~高齢の犬によく認められる非腫瘍性の結節性病変です。破裂する前に摘出できましたので予後は良好です。

 

本症例も摘出後2年経過しますが、元気に過ごせています。定期的な健康診断は症状を示しずらい本症例のような腹腔内のできものの発見にはとても有用です。どのような病気でも早期発見・早期治療は重要です。

目指せ20才!!何でもお気軽にご相談ください。よろしくお願いいたします!!