症例は3才のジャックラッセルテリアです。
外でボール遊びをしていて左足を痛めたようとのことで来院されました。数日間の内科治療に反応せず、触診にて全十字靱帯損傷のサイン(ドローアーサイン)が認められ、レントゲンにて脛骨の前方変位所見が認められました。
診断:左後肢の前十字靱帯断裂
犬の全十字靱帯断裂は、老齢化に伴う靱帯の脆弱化や肥満による負重の増加、急激な外力(捻転、外傷など)などが原因で起こると言われています。ジャックラッセルテリアなどの運動性が高い犬種は、膝への急な負担が大きく関与していると考えられます。切れてしまった靱帯は再生しないため、外科的整復が必要となります。本症例も早期に手術を実施していきました。
はじめに関節内にアプローチし、中を確認しました。案の定、前十字靱帯は完全に断裂していました。残って付着している靱帯をきれいに除去し、半月板の損傷がないことを確認します。その後、人工靱帯を設置していきました。
術後はバンテージをして、しばらく安静に生活してもらいます。
術後1ヶ月くらいで足をついて歩けるようになりました。寝起きなどでたまにケンケンになることはありました。
約半年後にはほとんど気にすることなく歩けるようになりました!!尻尾も振って元気いっぱいです(^^)。
ヒトと一緒で運動量の多いわんちゃんは準備運動が必要ですね。
愛犬・愛猫ちゃんに変わったこと気になることがあればいつでもご相談ください!!よろしくお願いいたします。