症例は13歳のミニチュアダックスフンドです。
トリミングの際に左後肢の中指が腫れているのが見つかりました。普通に生活しており痛がる様子やびっこはなかったとのことでした。レントゲン検査や針細胞診検査にて、悪性の腫瘍(がん)の可能性が示唆されました。
診断および治療のために外科的切除を実施していきました。外科的マージンを考慮し、本症例は指1本切除することとしました。
術後次の日には元気もあり退院できました。足は多少気にはしていましたがしっかり着地して歩けていました。病理検査の結果は、犬ではとても珍しい滑膜肉腫という悪性の腫瘍でした。脈管内の浸潤もなく、マージンも確保され切除されているとのことでした。
診断:指の滑膜肉腫
現在術後3か月以上経ちますが再発転移なく、歩行も問題なく元気に生活できています。
先日ペットホテルをご利用いただき、お散歩も元気にできている様子が確認できました!!
今回の症例はわんちゃんには珍しい滑膜肉腫という腫瘍でした。症例自体が少ないため、切除後の挙動が詳しくわかっておらず予想しずらい症例です。今後は、外科的に完全切除はできていますので、再発や転移がないか注意して経過観察していくこととなります。
変わったこと気になることがあればいつでもご相談ください!!よろしくお願いいたします。