症例は1才のイタリアングレーハウンドです。
座っていた膝の上からジャンプして飛び降りた際に着地に失敗してしまったとのことでした。左前肢は負重できず、挙上している状態でした。
レントゲン検査にて、かなり遠位側での橈骨・尺骨の骨折が認められました。骨折部位は重度に腫れあがっていました。
診断:橈・尺骨骨折
このままでは曲がってくっついてしまい歩けなくなるため、外科的整復を行っていきました。
骨折部位にアプローチし、癒着した周囲の組織は剥がして、折れた骨同士をできる限り正常な位置に合わせていきます。
今回はLCPチタンプレートとスクリュー計5本を使用し、骨折部位の固定を行っていきました。
骨がまっすぐきれいに整復されたことを確認し終了としました。
術後約2週間はバンテージを着用し、安静で経過観察です。
約1ヶ月後には普通に歩き回り、走ることもできるようになりました。
小型犬は通常の生活をしていてもふとした拍子に骨折をしてしまうことは多く認められます。その中でもイタグレちゃんは足が長くかなり細いため骨折しやすい犬種No.1です。本症例は飼い主様が骨折してすぐにお連れいただき、早めに対処できたことできれいに治癒していくことができました。本当に良かったです!時間が経てば経つほど癒着が激しくなり整復が困難になっていくため、早期の対応が重要となります!!
愛犬・愛猫ちゃんに変わったことがあれば何でもご相談ください。よろしくお願いいたします。