DSC00392

犬の乳腺腫瘍&子宮蓄膿症

症例は11歳のラブラドールレトリバーです。胸にしこりがあるとのことで来院されました。

元気食欲は良好で特に症状は出ていませんでした。身体検査にて、第4乳頭近位に大きさ3cmの腫瘤を認めました。血液検査では白血球の上昇が認められのみでした。エコー検査にて、腫大した子宮も確認したため同時に外科的切除を行っていきました。

手術所見としては、顕著に腫大・充血した子宮が認められ、内容物は緑色膿汁(細菌)が大量に認められました。

IMG_0748 pyo1  pyo2

乳腺部は領域切除により摘出しました。

IMG_0749  IMG_0750

 

術後はしっかり疼痛管理をし、翌日には退院できました。

乳腺腫瘤の病理検査では、多発性の複合腺腫との診断で良性病変でした。一般的に大型犬の乳腺腫瘤は悪性のことが多いですが今回は摘出して終わりの良性病変でした。ちなみに小型犬は25%、大型犬は58%が悪性との報告があります。

 

診断:子宮蓄膿症、良性乳腺腫瘍(マージンクリアー)

 

高齢の避妊手術をしていないわんちゃんは子宮疾患や乳腺腫瘍を発症するリスクが高くなります。当院の待合に避妊手術による病気発生予防についてスタッフさんに作って頂いたPOPが掲示してあります!!

DSC00392  DSC00393

変わったことがあればいつでもご相談ください。よろしくお願いいたします。