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犬の子宮蓄膿症

症例は11歳の未避妊雌のイングリッシュコッカースパニエルです。食欲不振と元気の消失を主訴に来院されました。3日前からグッタリしてきたとのことでした。

血液検査にて、強い感染および炎症所見が認められ、超音波検査にて子宮の腫大および液体貯留が認められました。

 

診断:子宮蓄膿症

 

子宮内の感染および重度炎症が生じており、放っておくと破裂して命に関わる状態になりかねないため、緊急で手術を実施していきました。左右の卵巣と拡張した子宮を全摘していきます。幸い破裂所見は認められませんでした。

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子宮内には大量の血膿が貯留しており細菌感染を呈しておりました。術後は点滴や抗生物質などを使用し、体調が戻るのをサポートしていきます。術後2日目には食欲も回復し、4日後には血液も落ち着き退院できました。

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2週間後の抜糸時には元気な姿を見せてくれました!血液の異常もきれいに戻っておりました。これで治療は終了となります。

 

子宮蓄膿症は避妊手術をしていない高齢のわんちゃんの多くが発症するリスクがあり、治療が遅れると命に関わることもあります。避妊手術をすることで100%予防ができます。

分からないことがあれば何でもお気軽にご相談ください!!よろしくお願いいたします。