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犬の胆嚢粘液嚢腫②

症例は10歳の柴犬です。

朝から元気と食欲がなく、ふるえているとの主訴で来院されました。血液検査にて急性の肝障害、およびエコー検査にてパンパンに腫大した胆嚢粘液嚢腫がみつかりました。一晩点滴をして経過をみましたが、改善はイマイチでエコー検査で悪化所見が認められたため緊急で手術を実施していきました。

胆嚢は重度に腫大し、粘膜壁はペラペラに薄くなっており、いつ破裂してもおかしくない状況でした。肝臓には一部炎症が波及しており肝障害も胆嚢粘液嚢腫からきているものと考えられました。

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胆嚢粘液嚢腫は胆嚢内の消化液がゼリー状に変性し、流れが悪くなることで肝臓などに障害を起こしていく疾患です。治療が遅れるとお腹の中で破裂して命にかかわることもあります。

本症例は胆嚢が破裂する前に対処できたことで治療がスムーズにいったと考えられます。術後3日目には自力でドライフードも食べ、歩き回れるようになり、元気に退院していきました。その後の経過も順調で、とても柴犬らしくなりました!!

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まだまだ10歳!これからです!!元気に長生きしてもらいたいと思います!!!変わったことがあればいつでもご相談ください。