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犬の皮膚組織球腫

症例は6歳のチワワです。1ヶ月前から右手にできものがあり、徐々に大きくなっているとのことで来院されました。本人結構気にしており舐めたりかじったりしているとのことでした。

身体検査にて、右前肢前腕部に大きさ1.5cm大のピンクのドーム状無毛の腫瘤が認められました。針細胞診検査にて、組織球という細胞が多数採取されました。

組織球種  組織球種2

仮診断:皮膚組織球腫

この腫瘤は比較的若齢のわんちゃんに発生し、肉眼的見た目が特徴的です。また、基本的には無処置でも自然退縮していく良性腫瘍です。ただ、今回は舐めたりかじったりしやすい場所であり、継続的に外的刺激が加わっているためなかなか退縮しない状況でした。そのため、外科的摘出を実施していきました。

 

良性腫瘍なので最低限のマージン確保で切除しました。

〔術前〕

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〔術後〕

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病理診断:犬の皮膚組織球腫(マージンクリアー)

皮膚ランゲルハンス細胞(抗原提示細胞)由来の良性腫瘍性病変です。完全切除の予後は良好です。

 

本症例は当日に退院でき、約2週間できれいに治癒していきました。

 

気になるできものを見つけたらいつでもご相談ください。腫瘍性疾患は早期発見・早期治療が何より大切です!!

よろしくお願い致します。