症例は16歳の黒猫ちゃんです。
以前より歯肉炎・口内炎があり、ひどくなっては食欲が落ち、内科治療により良くなって、またしばらくすると悪化しての繰り返しになっていました。
猫ちゃんの慢性的に続く歯肉・口内炎は、多くはカリシウイルスが関与しており、歯石にともなう細菌感染で悪化していきます。内科治療のみではなかなかコントロールが難しい状況であったため、痛みや炎症の緩和や細菌感染による二次的増悪をおさえるために抜歯をしていくことにしました。
歯がある部分はもちろんですがその奥の粘膜部分が真っ赤にただれているのが分かります。臼歯部分を抜歯し、犬歯や切歯の残る部分はきれいにスケーリングを行いました。
なかなかこれで全てが改善されるわけではないですが、増悪因子を減らしひどくならないように管理して、できるだけ少ない量でのお薬のコントロールを目指していきます。
わんちゃんもねこちゃんもお口のトラブルは比較的多く認められます。よだれが出る、口が臭い、ドライフードを噛まなくなったなど変わった様子があればお気軽にご相談ください。よろしくお願い致します！！