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串の恐怖

わんちゃんのよくある異物誤食の一つに焼き鳥の串があります。お肉と一緒に飲み込んでしまい、食道や胃、腸管などに突き刺さって重篤な状態を引き起こすことがあります。

画像はなぜか数日前より左の腹部皮下に膿瘍の形成が認められ、数日間の抗生物質に反応を認めず、自壊した部分をよく観察するとお腹の中から串の先が外に突き出していた症例です。

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詳しく話を聞くと1か月近く前に焼き鳥を盗食したことがあり、半分の串はお尻方出たが残りは出ていなかったとのことでした。恐らく胃の中に串が残ったままになっており、運よく外に先端が出てきたためこういう経過をとったと考えられました。本症例はこのまま手術を実施し、串を摘出し壊死した組織を切除、縫合閉鎖を実施しました。

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串摘出後は特に問題なく、皮膚はきれいに治癒していきました。本当に良かったです。

 

この症例は串を飲み込んで約1か月と長い経過をとっており、驚くことに皮下の症状が出ている状態でも食欲はありしっかり食べれていました。吐いたり下痢したりの消化器症状も認めませんでした。運よく外に排出されましたがお腹の中や胸の中の臓器に突き刺さっていれば大変なことになっていたかもしれません。

串などの木製のもの、タオルなどの布製のもの、プラスチックなどはレントゲンでははっきりうつらず、異物があるのかないのか、どこにあるのかなど判断が難しい場合が多いです。誤食した際は出来るだけ早く対処することで(吐き出させたり、内視鏡で摘出したり)手術を回避することができます。

すぐにご相談ください!!よろしくお願い致します。