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犬の多飲多尿(子宮蓄膿症)

症例は10歳の柴犬です。

2日前から尿量と飲水量が増えて、膀胱炎っぽいとのことで来院されました。元気や食欲はなんとなく落ちているという様子でした。各種検査にて、子宮蓄膿症が見つかりました。血液検査や尿検査では大きな異常は認められませんでした。

このように子宮蓄膿症もよく多飲多尿を起こす疾患です。この疾患の場合は全身の感染症に発展していきますので、早期発見早期治療・手術が何よりも大切です。治療が遅れてしまうと命にかかわってくるものなので注意が必要です。

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本症例もこのまま緊急的に手術を実施しました。真っ赤に充血し腫大した子宮と、左右ともに腫大した卵巣を摘出しました。子宮内には緑色の大量の膿が貯留していました。

 

早期の対処ができたこともあり本症例は手術翌日には元気に退院していきました。術後の経過はとても良好です。病理検査でも腫瘍性病変は認められず特に問題なしとの結果でした。

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多飲多尿の症状でも緊急的な病気が隠れている可能性があります。要注意ですね!!

気になることがあればいつでもご相談ください。よろしくお願いします。